見えない何かに呼び戻された?!
春に、サラリーマンをかなりぶっちぎりな感じで辞めて、私は友人のツテを頼って、とりあえず東京に行きました。
東京と自宅を、飛行機で行ったり来たり。
8月に入ると、自宅には戻らず、東京の事務所に缶詰で書き物したりしてました。
まあ年内にでもボチボチ仕事考えるかあ、程度の軽いノリでした。
ところが8月後半、妹が倒れたと連絡が。
彼女はそれまで自宅で療養中だったけど、入院することになったのです。
私はそれでも、ギリギリまで東京滞在を引き延ばしていました。
その直後、今度は母の電話で、私は、父が倒れたことを知りました。
父も危ういところで一命を取り留めましたが、回復は本人の体力次第でした。
あー。「私ったらまたやらかした…!」と思いました。
家族を大事にせず、自分のことばかり考えていたからこういうことになるんだ、と。
地元に帰るよう、見えない力に呼ばれているんだと思いました。
東京でのらりくらりしている場合ではなかったんですね、きっと。
荷物をまとめて九州に帰る前夜、もうひとつ決定的なことがありました。
東京のボーイフレンドが「これきりで別れよう。」って突然切り出してきたんです。
すとん。って気が抜けて、理由を聞くこともせず、私はそのまま帰郷しました。
涙も出ませんでした。
東京から呼び戻してくれた何らかの力に、私はすごく感謝しています。
おかげで父も妹も、今は容態は安定しています。
放心脱力状態で自宅に戻った私に、「ナコルさん、相談に乗ってほしいんですが。」って連絡してきたヨウと会ったのは、私が東京を離れてわずか6日後のことでした。