余命1ヶ月の レイキマスター
ヨウと私の両親のご対面☆
地元に行ったのには、もうひとつ理由がありました。
私の両親に、ヨウを紹介したのです。
年老いた両親は雨の中、傘をさして待っていてくれました。
普段カジュアルな装いのヨウのスーツ姿はかえって幼く、初々しく見えました。
私もピンクのワンピースです。
「いかにも」の会食の絵面です(^^;)
近所の気取らないイタリアンに入ると、和やかに食事が始まりました。
数日前から緊張していたヨウも、持ち前の人なつっこさで、すぐに両親と打ち解けたようでした。
父が水を向けたのを機に、
「ナコルさんと、将来一緒になることを許して頂きたくて、ご挨拶に伺いました。」
とよどみなく話すヨウ。
静かに聞いていた父は涙ぐんで、でも茶目っ気たっぷりに「これ(私)でいいとかい?」とヨウに笑いかけました。
私は前もってヨウの障がいのことは知らせてはいましたが、両親は、ヨウの病状も収入も一切何も詮索しませんでした。
「ナコルも大人だから、自分で幸せにならなんたい」と言ってくれた父。
「ナコルが朗らかになって…。」と喜んでくれた母。
未亡人になってからの私の奇行の数々に(^^;)、もう大抵のことには驚かなくなっている両親ではありますが、ほんわか仲良さげな私とヨウの様子に、まずは安心してくれたようでした。
そして、「精神障がい者に彼女ができるだけでもなかなか難しいのに、僕にこんな日がくるなんて…。」と幸せそうなヨウを見ると、私も嬉しくなるのでした。
帰りの高速バスに乗るやいなやぐっすり眠るヨウの無防備な横顔を、
私は2時間ずーっと眺めていました。
Big dayだったね!お疲れ、ヨウ(^^)
亡夫の墓に参る。
先日ヨウと、2時間ほど高速バスに乗って、私の地元へ行きました。
12年ぶりに、亡夫の墓参りをする為です。
いつか、共に人生を歩む人と出会ったら、一緒に行こうと思っていたけど、いつの間にかこんなに歳月が経っていました。
ヨウも、私の亡くなった夫に挨拶したいとずっと言ってくれていたので、それは二人の念願の日でした。
駅でレンタカーを借りて、途中で妹を拾い、亡夫のお墓のある郊外まで車を走らせました。
長く地元を離れていた私は、もう土地勘がなくなっていて、目的地にたどり着くことさえままならなくなっていました。
JAの販売所で花を買うと、私たちは、ナビを頼りに、田んぼの中にポツンとある地元の集合墓地にたどり着きました。
墓石にかすかな見覚えはあったけど、私はもうあたりの景色も何もかも、すっかり忘れてしまっていました。
小雨ぱらつく中、花を替え、お線香を上げ、そして僧籍をもっているヨウがお経をあげてくれました。その後ろで妹とじっと手を合わせていると、不思議な気持ちになりました。
ガンで余命半年と宣告された妹と、障がいのあるパートナー。
そして、未だに定職にも就かず宙ぶらりんな私。
なのに、なぜ、こんなに心静かなんだろう…。
多分…すべきことにはすべきタイミングがちゃんと用意されていて、そしてそれをなしとげたとき、ものごとはひとつひとつあるべき場所におさまっていくのでしょう。
それは、実にすっきりとすがすがしい心持ちを誘うのです。
ひたすら優しかった夫。
あなたの導きで、私はやっと愛する人たちと、あなたのお墓に参ることを許されました。長い間こうしたかったけど、できなかったの。
ありがとう。ごめんなさい。許して下さい。愛しています。
「恐れのないこと」
仏像がよくしている、左手で印を結んだこのポーズ。
「恐れのないこと」をあらわしているんですって。
ヨウと見に行った「女神展」の解説で見ました。
ガンが進行し、「恐れ」の中で苦しんでいる私の妹。
「恐れ」を手放すって簡単ではありません。
でも彼女に、「恐れのないことをあらわす印」を教えたくて、この写真をLINEで送りました。
私も静かに印を結んでいると、本当に心が落ち着く気がしました。
至福のぼのぼのタイム☆
ヨウが買って来たぼのぼのキャンディ。
包み紙ひとつひとつに、登場する動物たちのつぶやきが載っていて、それぞれゆる〜くいい感じです。
ヨウは小学生のときからぼのぼのが大好きだったそうです。
「動物たちがこんなに純粋で、かわいいこと考えてて、
昔動物だった僕たち人間の集合意識にまで、
それが繋がってると思うと嬉しいんだー」って。
ヨウはぼのぼのなんだと思います。
ヨウも「僕はぼのぼのだよ。」って言ってます。
毎朝1個ずつキャンディを取り出して、ヨウは私にも「はい」って渡してくれます。
包み紙の言葉を二人で読んで、
「いいねー、やっぱぼのぼのは深いね。」って話します。
至福のぼのぼのタイムです(^^)